一生自分の歯でご飯を食べたいオザワ(@HarohelloHello)です。
つい先ほど右下8番の親知らず抜いてきました。抜きたてホヤホヤの状態でブログを書いています。
40代になるまで抜かなかった親知らずを抜く決断に至るまでの過程はこちらの記事をご覧ください。
親知らずを抜く前は不安なものです。私も色々なブログやらyoutube動画やらツイートやらを見て、来るべき親知らず抜歯に備えて心の準備をしました。
今回の記事では、「私の親知らず抜歯ヒストリー」「40代で親知らずを抜く際に気になったこと」「親知らず抜歯前に気を付けた方が良いこと」「親知らず抜歯当日の流れ」「親知らず抜歯にかかった費用」「親知らず抜歯後に処方された薬」「親知らず抜歯終了後から回復するまでの時系列記録」を書いています。
この記事が今後親知らずを抜く方の一助になれば幸いです。
私の親知らず抜歯ヒストリー
今回の親知らず抜歯は4回目、つまり最後の親知らず抜歯です。抜くのは右下の親知らずとなります。過去に3回親知らずを抜歯しているので、参考までに左上・右上・左下親知らずの3本について簡単に振り返ってみます。
上の親知らずは左右ともあっさり抜ける
上の2本は二十歳の頃に抜きました。20年以上前のことなので記憶は朧げなのですが、確か痛みを感じて抜いたのだと思います。この親知らずはどちらも虫歯にはなっていませんでした。
左右とも同じ歯医者さんで同じ歯科医師に抜いてもらいました。歯科医師の年齢は30代半ばくらいだと思います。歯科医になって10年は超えていそうな感じでした。
上の二本は本当にあっさり抜けました。「いつ抜いたの?」というレベルでしたね。麻酔も十分効いていて、痛みも全く無かったです。
歯医者さんの腕が良かったのかもしれませし、親知らずの生え方が難しくなかったのかもしれません。年齢が若いため、抜きやすかった可能性もあります。素人には分からない世界です。
こちらの歯科医師からは下の親知らずも抜いた方が良いとの説明を受け、大学病院の紹介状を書いて頂きました。
しかし、その紹介された大学病院は家からかなり距離がありました。休日は仕事の疲れで動くことができず先延ばしにしている内に、結局、下の親知らずは抜かないまま引越してしまいました。その後のトラブルを考えれば、この時に抜いておくべきでした。
左下の親知らず、抜歯に1時間30分かかり地獄を見る
左下の親知らずは、30代前半に抜きました。この親知らずは虫歯になっていたのと、その手前左下7番の第二大臼歯に迷惑をかけそうという理由で抜歯の判断になったと記憶しています。
左下8番の親知らず抜歯は、本当に地獄でした。このときは抜歯の時間だけで1時間30分かかりました。
この悲劇を避けることはできなかったのでしょうか? 今思えば危険な予兆はあったのです。
歯科医師、口腔外科を薦める
そのときお世話になっていた歯科医師は40代半ばから50前半くらいの個人開業医の方でした。左下の親知らずを抜くにあたっては、「口腔外科を紹介します」と最初は提案されました。
親知らず抜歯について散々調べた今となっては、難しい生え方をしている親知らずは口腔外科で抜くものという常識を知っていますが、当時の私は何の知識も無かったため「ここで抜けないんですか?」と粘ってしまいました。
なぜなら、親知らず抜歯のために紹介された医療機関は車で片道1時間以上、渋滞などの条件によっては片道2時間くらいかかってもおかしくない程度に遠い場所だったからです。面倒だなと思ってしまったんですよね。
でも、よく考えてみてください。50近い歯科医師が口腔外科での抜歯を提案しているのです。歯科医師になって25年前後経験を積んだ目から見て、この親知らずを抜くのはちょっと大変だぞと判断しているわけです。
また、私が上の親知らずを抜く際にお世話になった歯科医師も、下の親知らずに関しては自分で抜こうとはせずに、大学病院に任せる判断を下しました(結局、この時は行きませんでしたが…)。
上の親知らずがあまりにも簡単に抜けて苦労しなかったので、正直親知らず抜歯をなめていことは否めません。
歯科医師は「うーん」と悩みながらも、親知らず抜歯を引き受けてくれました。
親知らず抜歯当日、初めての歯科医師が突然登場
抜歯当日、突然見たことがない若い歯科医師が私の前に現れました。そのとき通っていた歯科医院は個人歯科医院で、今まではいつも同じ歯科医師が見てくれていました。というか、歯科医師一人しかいませんでした。
いきなり現れた若い歯科医師に動揺するも、特に説明もなくその若手歯科医師(もしかしたら院長の息子さんだったのかも?)が抜歯を開始します。正直、不安でした。
そしてその不安はズバリ的中してしまうのです。とにかく抜けないのです。
麻酔の効きも悪くて、「今日で人生が終わるのだな」というレベルの痛みで意識が遠のいていくを何度も繰り返しました。
結局、その若手歯科医師ではどうにもならず、最後は院長が出てきて10分ほど格闘し、ようやく親知らずが抜けたのです。
細かく砕け散った親知らずが激戦を物語っていました。なんとか抜けて喜ぶ院長の傍らで、長時間激痛を味わい続け魂が抜けきった私は抜け殻になっていました。
放心状態のまま時計を見ると、診察室に入ってすでに1時間30分が経過していました。治療という名の拷問と言える人生最悪の時間でした。
40代で親知らずを抜く際に気になったこと
左下親知らず抜歯の最悪な経験から、最後に残った右下親知らずには手をつけたくないと強く思うようになりました。
上の親知らずと較べて下の親知らずは抜くのが大変なのを身をもって経験してしまったのだから当然です。
もう40代だし抜かず一生を送りたい。しかし、その願いは叶いませんでした。新規歯科医院の定期検診で歯科医から非情の抜歯宣告。
一般的に親知らずは20代くらいの若い時に抜く人が多いです。高齢になるほど歯槽骨が硬くなり抜歯リスクが高まっていくと言われています。
神経を傷つけることはないのか? 骨と癒着していないのか? 一部残存してしまう可能性は? などなどいくらでもデメリットが浮かんできます。
40代の方ではありませんが、20代現役歯科医師の方が親知らずを口腔外科で抜いたにもかかわらず、神経麻痺が残ってしまったことをお話されています。
私の場合は歯科医師から特に注意されることは無かったので、レントゲンを見て問題ないと判断されたのでしょう。難しい親知らずならば、おそらく口腔外科送りになっていたと思うので。
とはいえ、抜歯となればいくらでも不安は募ってくるものです。
親知らず抜歯前に気を付けた方が良いこと
歯科医師に言われたわけではありませんが、親知らず抜歯前に私が気を付けたことについて記します。
どの歯科医師が親知らずを抜歯するのか確認しておく
「親知らず抜歯ヒストリー」に書いたように、抜歯当日に突然知らない歯科医師が登場することがあります。
若手に経験を積ませるための人柱になりたくない場合、必ず事前に誰が抜歯するのか確認しておきましょう。
私の場合、個人歯科医院で院長一人で回している歯医者さんだったので、まさか抜歯当日に知らない歯科医師が登場するとは夢にも思っておらず、悲劇に繋がりました。
抜歯後当日と抜歯翌日の予定を空けておく
抜歯後当日、抜歯翌日の予定は空けておきます。どういう状況になるか分からないからです。最悪抜歯しきれずに途中中断なんてこともあるかもしれません。
昔の話になりますが、務めていた勤務先の上司が実際にそういう経験をしたと仰っていました。数十年前の話なので、今は大丈夫なのでしょうか? ちょっと調べてみたところ、現在でも抜歯中断するケースはあるようです。
抜歯前にお腹いっぱいご飯を食べておく
抜歯当日は出血もあるので、とてもご飯を食べる気分にはなりません。血の味がしても平気という方以外は、抜歯前に十分ご飯を食べておくと空腹に苦しめらずにすみます。
親知らず抜歯当日の流れ
親知らず抜歯の予約を入れた1週間前から私の心は憂鬱でした。左下の親知らずを抜いたときの地獄が脳裏をよぎるからです。
親知らず抜歯当日は朝から落ち着かず、筋トレしたり歯科系youtubeを気もそぞろに視聴したりして時間を潰し、いざ出発。
予約時間15分前に歯科医院到着、診察台に案内され、親知らず抜歯スタートです。
まずは麻酔を打ちます。表面麻酔を施した後、さらに麻酔を2本ほど打ったのですが、この麻酔はそこそこ痛かったです。麻酔が効いてくるまでしばし待機です。
歯科医師「まずは親知らずの銀歯を外します」
銀歯をつけたままだと抜歯に支障があるようです。銀歯を外したあとは、ヘーベルや鉗子という器具であっちこっち引っ張るも抜けません。
「デンタル撮って」と歯科衛生士に歯科医師が指示を出します。
「抜いている最中にレントゲン撮影するなんてマジ? 事前に撮影しておけばいいのに~(´;ω;`)ウゥゥ」と内心憂いていましたが、ポーカーフェイスで乗り切ります。
レントゲンをパシャリと撮影し、また診察台に戻ります。
歯科医師「根が骨を抱え込むような形をしているので、そのまま引き抜くのは難しい。分割して1つず抜いていきます」
「一体どうなっちゃうの? これでやっぱり抜けませんでしたとなったら冗談じゃないぞ」とドキドキしながら処置を受けること約10分。「抜けましたよ」と歯科医師からご報告。
正直、拍子抜けするくらい早く終わりました。左下親知らずの悪夢があったので、1時間以上の長期戦も覚悟していました。
歯科医院を出て時計を見ると、予約時間から50分弱しか経っておらず、抜歯自体は20~30分程度で終了した様です。抜歯直後に時計を確認する余裕が無かったので正確な時間は不明です。
それでも、出血が落ち着くまでの待機時間と受付での支払い&薬の受取と説明&次回予約などで最低20分は使ったので、処置時間が30分を超えている事は無いでしょう。
抜歯中に痛みを感じることはありませんでした。最初に打った麻酔が一番痛かったですね。抜くことが出来ずに途中終了になったらどうしようと心配していましたが、杞憂でした。
30代で抜いた時よりも40代の時の方が当然抜歯は難しくなると考えていましたが、今回はラッキーにも苦戦せずに抜くことができました。
親知らず抜歯にかかった費用
親知らず抜歯に要した費用は、処方された薬を含めて2480円(3割負担)でした。1点10円の3割負担なので、1点3円で計算しています。以下、内訳です(10円未満の金額は四捨五入されます)。
- 初・再診料 180円(60点)
- 医学管理等 270円(90点)
- 画像診断 174円(58点)
- 投薬 330円(110点)
- 手術 1500円(500点)
- 麻酔 30円(10点)
親知らず抜歯後に処方された薬
- 痛み止め3錠(ボルタレン25mg)
- 化膿止め6錠(フロモックス100mg)
- うがい薬(ネオステリングリーン)
抜歯後の様子を時系列順に追う
抜歯後の痛みなど予後が気になる方の参考までに、親知らず抜歯後の状態を時系列順に記録しました。
抜歯後30分経過
寄り道せず帰宅。麻酔が効いているので痛みは無し。出血はまだ止まらない。血の味が口の中に広がるのが不快。唾液を数分おきに吐く。
抜歯後2時間経過
口に溜まった唾液を吐くと、まだ血の色。気持ち薄くなってきたような気がする。麻酔が切れてきた影響で痛みが少し出てきたため、処方された痛み止め(ボルタレン25mg)を飲む。連続して飲む場合は5時間程度空ける必要有り。次は早くても抜歯7時間後にしか飲めない。
抜歯した箇所だけでなく、なぜか喉も痛む。親知らずを抜いて喉に痛みがでるのは驚き。唾を呑み込むときにじんわり痛む。
抜歯後4時間経過
唾液を吐くとまだ血の色をしている。化膿止め(フロモックス100mg)を飲む。食後にとの指示だが、今日は食事をしないため止む無し。口内に血の味がする状態でものを食べるのは不可能。抜歯前最後の食事は、お腹パンパンになるまで食べたので、そこから数えて24時間程度なら何も食べなくても平気そう。
抜歯後7時間経過
出血未だ止まらず。唾液を吐くと赤い。前回の痛み止めの服用から5時間が経過。効果が切れてきたので、再度痛み止めを飲む。
抜歯後14時間経過
起床。唾液にはまだ血が混じっている。親知らずを抜いた側を枕にあてたところ少し痛みを感じたので、最後の痛み止めを飲む。この痛み止めの効果が切れた後にまだ痛い場合は、もう一度歯科医院に痛み止めを貰いに行かねばならない。
口の中に血の味が広がっているため、抜歯後食事は一度も摂っていない。親知らず抜歯前にたくさんご飯を食べておいて正解だった。
抜歯後18時間経過
出血はだいたい収まってきた様子。唾液が血の色ではなく透明に近くなってきた。とはいえ、まだ食事をするにはちょっと早い。化膿止めを飲む。
抜歯後21時間経過
痛みはほぼ無し。口を動かしたときに少し痛いくらい。親知らずのあたりの違和感は、しばらく残りそう。唾液、ほぼ透明になる。わずかに口の中に血の味が広がるが、食事には問題ないレベル。27時間ぶりの食事を摂る。化膿止めを飲む。うがい薬(ネオステリングリーン)で消毒する。
抜歯後30時間経過
出血は完全に止まる。噛むときに少し痛みがあるが食事も問題なし。化膿止めを飲む。うがい液で傷口を消毒する。親知らずを抜いた箇所に歯ブラシがあたるとまだ痛いので注意深く歯磨きする。ほぼ元の生活に戻る。
まとめ
40代に入っての親知らず抜歯、無事に完了することができました。想像よりも簡単に抜けて、抜歯後の痛みも大したことがなかったです。
親知らず抜歯についてあれこれ調べれば調べるほど安心できるどころか不安が増して大変な日々でしたが、これが人生最後の親知らず抜歯だと歯を食いしばらずに(食いしばりは歯に悪影響があります)頑張りました。
私は一般歯科で親知らず抜歯をしましたが、人にアドバイスするならば親知らず抜歯は口腔外科、または口腔外科出身の個人開業医で受けることをオススメします。
今回、私は何事もなく無事親知らずを抜歯することができました。しかし、親知らず抜歯には危険が伴うのも事実で、神経麻痺が残っていた可能性も当然あったからです。
一般歯科で抜歯をして後遺症が残った場合、口腔外科にしておけば良かったという後悔に一生苛まれることは確実でしょう。
最初から口腔外科で処置してもらえば、万が一何かしらの症状が残ってしまったとしても、自分は最善を尽くしたのだから致し方ないという心境にもなります。
もちろん、何の問題もなく抜歯が終了するのが一番であることは言うまでもありません。あくまで、最悪の事態に陥った時に自分の判断を肯定できる選択をした方が後悔が小さいだろうという話です。
私は親知らずをすべて抜いてしまったので、もう抜くことはありませんが、仮にこれから親知らずを抜くとなれば、口腔外科を選択します。
そして何より予防が一番です。親知らずも悪影響がなければ抜かずに保存できる可能性がありますからね。