18歳になる痴呆気味の老犬の介護をしています。
2018年7月より、睡眠導入剤(セルシン)を服用しています。
睡眠導入剤使用までの経緯はこちらの記事をどうぞ。
痴呆症状がさらに悪化する
8月20日深夜に発作のような症状を起こして以来、痴呆症状が一段と悪化したように思える。
発作を起こすと、18年以上一緒に暮らしてきた犬が、まったく別の生き物になってしまったような衝撃を受ける。
獣医師からは痴呆症という診断を受けている。
空中の見えない何かを追いかけて顔を左右に振るような仕草を、2018年の5月前後からするようになったが、おそらくこれも痴呆症状のひとつだったのだろう。
老化は病気ではないので、回復することはない。
これからは、犬ができるだけ苦しい思いや辛い思いをしないで済む方法を一番に選択していく必要があるだろう。
セルシンの上限を1日4錠まで増やす
セルシンは1日上限2錠までと獣医師に指導を受けている
【関連記事】老犬への睡眠導入剤(セルシン)は1日2錠までOKになった
しかし、2錠では全く足りない。
1回1錠与えるので、1日に2回しか与えられないことになる。
1回の薬の効果は長くても7時間、短ければ3時間程度しか続かない。
起きている間は、すぐに仰向けになって鳴きだすから側を離れられない。
うつ伏せにしても10秒~1分ですぐ仰向けにひっくり返ってしまう。
そして、鳴き始める。
犬の鳴き声を止めるには、うつ伏せに体勢を戻してやる必要がある。
犬がひっくり返るのを阻止したくて、水を入れたペットボトルを詰め込んだバックを、犬が倒れこむ方向(常に左側に倒れようとする)に支えとして置いても効果はなかった。
その場でぐるりと回転して仰向けに至ってしまう。
結局、犬が起きている間は側に付き添い、ひっくり返る犬をうつ伏せに戻す作業を繰り返すしかない。
ひっくり返った犬をうつ伏せに戻す作業は、エアコンで部屋の温度を20度に設定していても、汗がだらだら流れるほどの重労働だ。
体重15キロを超える中型犬を、中腰の体勢で抱えて、仰向けからうつ伏せにする。
その間、犬はじっとしているわけではなく、ひっくり返されるのを嫌がって暴れる。
いつ終わるとも知れない成人男性でもきつい作業を、犬が寝るまでひたすら繰り返す。
ひっくり返すときや、うつ伏せに抑え込むときに、犬が鳴くこともある。
犬が嫌がる鳴き声を一日に何十回も聞かねばならないのは、地獄だ。
老犬介護が終わっても、最後の数年間、嫌になるほど耳にした悲鳴のような犬の鳴き声を、私は一生忘れることはないだろう。
現状を獣医さんと相談した結果、セルシンを1日4錠試しに与えてみることなった。
セルシンが手元に60錠近く残っているので、それを使い切った段階で、より強い薬へ変更するのか、セルシンを1日4錠、5錠と増やしていくのか方向性を決めることになる。
今後の老犬介護の指針
老犬介護に回復はない。
犬にとっても飼い主にとっても、悪夢のような辛い毎日が延々と続く。
この苦痛しかない時間を減らすためには、症状に合わせた適切な薬が必要だ。
今後は薬を最大限活用して、できるだけ眠っている時間を増やしてあげることに決めた。
症状を薬でコントロールして、苦痛や恐怖をできるだけ少なくして旅立たせてあげたい。
食事についても、今までは色々工夫して一日に必要なカロリー分のドッグフードを食べさせていたが、今後は自然の食欲に任せていくことにする。