RIZIN18の衝撃の結末から一夜明けました。
堀口恭司VS朝倉海、まさかあれほど衝撃的な結末を迎えることになるとは…。
試合終了後の会場の盛り上がりは凄まじかったですね。
RIZIN史上最大のアップセットであったことは間違いないでしょう。
私自身、試合終了後はしばらく状況が呑み込めませんでした。
鳥肌が立ちましたね。一夜明けても、まだ心がザワザワしています。
このような感覚を味わったのは、直近だと2018年大晦日に那須川天心がメイウェザーに1RKOされてしまったときですね。
ある意味、格闘技の醍醐味のひとつと言えるでしょう。
今回、私は堀口選手の勝利を予想していました。
もちろん、打撃戦になればどんな相手でも紛れはあります。
戦前の勝敗予想にも書いていた通り、朝倉海選手が勝利するならば、殴り合いからの一発くらいしかないだろうとは書いていましたが、まさかそれが現実になってしまうとは…。
まるで降水確率0%なのに土砂降り(アップセット)に遭遇したような気分です。
ちなみに、降水確率5%未満は四捨五入されて降水確率0%と表現されるので、実際は降水確率0%でも雨が降る可能性はあります。
でも、降水確率0%の日に傘を持って出かける人はほとんどいませんよね?
私も当然のように傘を持たずにいたら、とんでもない土砂降り(アップセット)にずぶ濡れになってしまいました><
朝倉海選手の勝利になぜこれほどまでに衝撃を受けたのか?
RIZIN18開催前に朝倉海選手の過去の対戦相手と試合内容はチェックしていました。
朝倉海選手は、堀口戦までに四試合RIZINのリングで戦っており、すべて勝利しています。
内訳は、1TKO3判定勝利です。
4連勝と言えば聞こえはいいのですが、その中身はあまり評価できるものではありません。
RIZINバンタム級戦線の中でもトップレベルに及ばない選手相手に内容の良くない判定勝利など、正直パッとしない選手というイメージでした。
RIZINでの唯一のTKO勝利も、RIZIN初参戦時に対戦した才賀紀左衛門(さいがきざえもん)選手との試合のみです。
才賀選手はもともとキックボクシングが本職で、MMAの実力に関してはお世辞にも高いとは言えません。
余談ですが、キックボクサーが総合格闘技に転身すると、寝技に穴があることが大半なので、試合開始早々寝転がされて終わりという悲壮感あふれる試合が、過去の総合格闘技では散見されました。
一昔前の総合格闘技では、旬を過ぎたボクサーやキックボクサーはMMAで数回使って捨てる消費コンテンツといった空気がありましたね。
話を戻します。RIZIN過去四戦の中で、朝倉海選手が一番苦戦したように見えた第二戦のマネルケイプ戦は、スプリットデシジョンでの際どい勝利で、正直どちらに転んでもおかしくない内容でした。
第三戦のトップノイ・タイガームエタイ戦も、後半はテイクダウンを取れずに撃ち込まれるなど精彩を欠きました。
唯一TKOした勝利も相手が微妙だし、判定勝利の内容も芳しくない。
私の中で朝倉海選手を評価できる背景が何ひとつなかったことが、衝撃度をかさ上げした一因となったことは間違いありません。
堀口恭司と朝倉海の試合後インタビュー
堀口恭司選手の試合後インタビュー
朝倉海選手の試合後インタビュー
堀口選手はできるだけ早い再戦を望んでいるが…
すぐにでも朝倉海と再戦したい堀口恭司
堀口選手は悔しい負け方をしたので、試合後の記者会見では早期の再戦を望んでいました。
気持ちは分かりますが、かなり打撃を受けてのKO負けでしたので、10月12日に行われるRIZIN19に出場するのは厳しいでしょう。
あと50日くらいしかないのに、ダメージを抜いて練習して、また減量してというのは現実的ではありません。
となると、再戦は早くても年末。場合によっては来年というケースも想定されます。
年末はすでにベラトールと対抗戦をやるといった話が出ているので、それとの兼ね合いもありますしね。
榊原RIZIN CEOは早期の再戦に前向き
とはいえ、RIZIN CEOの榊原信行さんは早期の再戦に前向きなようです。
10月にリマッチすることになったら「おいおい、大丈夫なの?」と若干引いてしまいますが、実際どうなるかは両選手と榊原さん次第です。
一番可能性が高いのは、やはり12月大晦日開催なのではないでしょうか。フジテレビ生中継も多分あるでしょうしね。
最近は地上波生放送でRIZINが放送されることが無くなってしまったため、大晦日も確実に生中継があるかと問われれば、あまり自信はありません。
フジテレビにとっては総合格闘技以外のコンテンツで数字が取れるならば、当然そちらを優先してしまうでしょう。
なんとなく、最近のフジテレビはRIZINと距離を置いているような印象を受けます。
堀口恭司VS朝倉海リマッチフジテレビ大晦日生中継は実現するのか?
大晦日に確実にRIZINを地上波生放送させるためには、朝倉海選手の知名度をもっともっと高めることが必要です。
視聴率が取れそうだとフジテレビが判断できるほどの高まりがなければ、大晦日といえども生放送は難しくなってしまいます。
そのためにも、朝倉海選手には「たいした実績もこれまで無かったし、今回の勝利は偶然だったんじゃないの?」という疑心派を改心させる実力の証明が今一度必要になることは言うまでもありません。
アンチと熱烈なファンはオセロの表裏のようなものです。
今、朝倉海選手の実力を疑っている人たちを、結果次第で熱烈なファンへ変えることは十分可能です。
堀口戦でのダメージが問題ないのならば、10月12日開催のRIZIN19でRIZINトップレベル選手と試合をして欲しいです。
次のRIZINバンタム級、引いてはRIZINそのものを朝倉海が背負っていく逸材であるならば、堀口恭司とのリマッチ前に、さらに期待感を高める試合結果を世界中に見せつけてくれることでしょう。
勝者と敗者の明暗
堀口恭司の試合翌日の様子
堀口選手のファンの方が、試合翌日に堀口恭司選手と遭遇したそうです。
「勝てなくてごめんね」と謝る堀口を想像しただけで泣けてきます(´;ω;`)ウゥゥ
ずっといい夢見させてもらっていたのだから、一試合落としたくらいで離れていくファンはいないでしょう。
むしろ、さらに強くなってあちこちの団体からベルトを掻っ攫ってくる夢の続きを堀口選手に期待しています。
デメトリアス・ジョンソンに負けた後の復活快進撃をファンは忘れていません。
朝倉海の試合後の様子
勝利の美酒、おいしそうですね~(≧▽≦)
減量+勝利の一杯は、格闘家だけしか味わえませんからね。
朝倉海選手が地元愛知県でアウトサイダーの王座防衛戦をしてから、まだ3年経ってません。
3年で世界をがらりと変えてしまいました。
「ジ・アウトサイダー42nd」には、兄の朝倉未来選手も出場しているので一見の価値ありです。
再戦を制するのは堀口恭司と予想
リマッチは堀口恭司勝利と予想
朝倉海選手と堀口恭司選手、再戦したらどちらが勝つか?
今現在ある情報で判断すると、やはり堀口選手が勝利するのではと予想しています。
スタンドでのド派手なKOに固執せず、MMAに徹することができればという条件付きではありますけどね。
朝倉海選手の総合格闘技能力(打撃・レスリング・寝技)の中で、一番低い能力は寝技で間違いないでしょう。
勝ちに徹するならば、相手の一番低い能力に照準を合わせていくのがベストです。
グラウンドで朝倉海選手が下になる展開になれば、何か仕掛けるよりもすぐ起き上がろうとしてくるはずです。
寝技での怖さはない選手ですからね。
この傾向は、兄の朝倉未来選手も同様です。
朝倉兄弟攻略の鍵は、いかにテイクダウンを取り上になるかですね。
余談ですが、RIZIN17メインイベント朝倉未来VS矢地祐介の試合で、朝倉未来選手がテイクダウンを逃れるために数回ロープに腕をかけたことがネット上で大きな話題になった背景には、こういった事情も少なからず影響しているのではと思っています。
とはいえ、あの打撃と腰の強さを乗り越えなければテイクダウンを取ることはできません。
倒すまでが大変なのは言うまでもないです。
寝技が得意な扇久保選手やテイクダウンが上手いコールドウェル選手が朝倉海選手と対戦したら、どういう試合展開になるかは大いに気になるところです。
朝倉海選手の実力は未知数。今回の一戦だけでは判断できない
堀口選手はこれまでの実績があるので実力に疑いの余地はありませんが、朝倉海選手は実績がまだ積みあがっていない状態なので、今回の勝利だけでは正直よく分からないというのが本音です。
最初に書いた通り、RIZINでの堀口戦までの4試合が微妙な内容なんですよね。
もちろん、怪我などにより試合ができなかった8か月間で大きく成長し、過去とは比べ物にならないほど強くなって 堀口恭司に勝利した可能性は十分あるでしょう。
ただ、一ファンの視点ではそれがまだはっきり見えてきません。
RIZINバンタム級ポスト堀口(といっても相当差がありますが)である四天王「 石渡伸太郎・ 扇久保博正 ・ 佐々木憂流迦・元谷友貴」あたりと戦ってみて欲しいと思っているのは私だけではないはずです。
どのみち上記四人とは堀口選手と再戦しようがしまいが、RIZINに出場し続けていればいずれ戦うことは避けられません。
やるのが早いか遅いかの違いだけです。
堀口選手のダメージ次第では、10月どころか年末もスルーしなければいけない状況も考えられます。
そうなった場合、リマッチまで期間が空いてしまうので、上記実力者たちとの対戦を挟むのも面白いと思います。
実力は勝ち続けることでしか証明できない
実力の証明は簡単です。
ただ勝ち続ければ良いのです。
かつて堀口恭司がそうしてきたように。
言葉はいりません。
今回の勝利で、朝倉選手の世界ランキングが大幅にアップしました。
老舗格闘技サイト「SHERDOG」はトップ5の堀口に勝利した朝倉を世界6位に。MMAデータサイト「FIGHT MATRIX」では、朝倉海を92位ランクアップの7位にランクした。
出典:GONG格闘技
ランキング上位に入ったことで、世界中から今まで以上に注目されていくのは間違いないでしょう。
もしかしたら、朝倉海選手と戦って名をあげたい格闘家がすでにRIZINに熱いラブコールを送っているかもしれません。
バンタム級のシュメトフみたいなのが出てきたら、榊原CEOはどのように対応するのかちょっと気になります。ネットストーキングしてRIZIN出場権を勝ち取った唯一の格闘家ですからね、シュメトフは(≧▽≦)
朝倉海選手には堀口選手とのダイレクトリマッチにこだわらず、今まで以上にレベルの高い対戦相手と試合をこなしていってほしいです。
RIZINに海外のメジャー団体から朝倉海との対戦を求めて格闘家が集まってくる状況になれば、日本の総合格闘技がさらに盛り上がっていくことは間違いありません。
RIZINバンタム級、目が離せません(≧▽≦)