【国家崩壊?】「全員がFIREしたら日本終了」という大正論に隠された、経済学的な致命的バグ

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「みんながFIREして働くのをやめたら、社会が回らなくなる」
「インフラを維持する人がいなくなって、国が滅びるぞ」

FIRE(経済的自立と早期リタイア)の話題になると、必ずと言っていいほどこの批判が飛び出す。

一見、非常に筋が通った「正論」に思えるし、誰も働かない世界などディストピアそのものだ。

しかし結論から言おう。経済学の視点から見れば、この「全員がFIREしたら社会が崩壊する」という未来は100%あり得ない。

なぜなら、資本主義経済には恐ろしいほどの「自動ブレーキ(需給の調整弁)」が最初から組み込まれているからだ。

今回は、この定番の極論に隠された経済学的バグを3つのロジックで完全論破する。


1. 労働者が減れば、残った人の時給が「爆発的」に跳ね上がる

もしFIREを目指す人が急増し、本当に労働市場から人が消え始めたらどうなるか。

企業やインフラ企業は深刻な人手不足に陥る。ここで機能するのが「価格メカニズム」だ。

企業は事業を維持するため、求人費を惜しまず、給料(時給や初任給)を2倍、3倍、あるいはそれ以上へと引き上げざるを得なくなる。

マクドナルドの時給が5,000円になり、ゴミ収集員の年収が2,000万円になる世界だ。

ここまで労働の価値(リターン)が暴騰すれば、「投資でチマチマ稼ぐより、週に3日働いた方が遥かに効率がいい」と判断する人が必ず現れる。

労働者が減れば減るほど、働くことのインセンティブが限界突破するため、社会は自然と元のバランスに引き戻される。

2. 全員が働くのをやめた瞬間、FIRE民の資産は「紙切れ」になる

FIRE生活者の原動力である「株の配当」や「不動産の家賃」は、現場で誰かが働き、企業が利益を出し、価値を生み出しているからこそ成立している。

仮に、日本の全労働者が一斉に仕事をボイコットしてリタイアしたとする。

当然、企業の業績は瞬時にゼロになり、株価は歴史的な大暴落を起こしてただのデジタル数字(紙切れ)になる。

つまり、全員がFIRE側に回ろうとした瞬間に、FIREを支える土台そのものが崩壊する。

資産収入を失って一瞬で食い詰めたFIRE民たちは、生きるために否応なく労働市場へ復帰せざるを得なくなる。

FIREという状態自体が「一定の労働者がいること」を前提にした寄生的なシステムであり、全員参加は構造上不可能なのだ。

3. 人間の脳は「完全な暇」に耐えられない

仮に、AIやロボットがすべての労働を代替し、ベーシックインカム等で本当に「全員が働かなくても一生遊んで暮らせる究極のFIRE社会」が実現したとしよう。

それでも社会から労働は消えない。なぜなら人間は「暇」に耐えられない生き物だからだ。

実際に若くしてFIREを達成した人の多くが、数ヶ月から数年で、自発的に何らかのビジネスや創作活動(YouTube、ブログ、アプリ開発など)を再開している。

生きるための「奴隷的な労働」からは解放されても、社会との繋がりや自己実現のための「クリエイティブな労働」に進化するだけだ。

結果として、社会には別の形で質の高いサービスや生産性が供給され続ける。


結論:全員がゴールできないゲームなら、先に抜けた者が勝つ

「個人」にとって最適な選択(FIREを目指す)を「全員」がやったら破綻するという現象を、経済学では「合成の誤謬(ごびゅう)」と呼ぶ。

「全員がFIREしたら社会が崩壊する」というのは正しい。

しかし、それは「全員が同じ限定品を買おうとしたら、お店の商品が売り切れてパニックになる」と言っているのと同じだ。

「みんなが買えないと困るから、自分は並ぶのをやめよう」と我慢する必要は1ミリもない。

資本主義の構造上、全員がFIREすることは不可能なのだ。

だったら、周囲の「全員がFIREしたら~」という無意味かつあり得ない極論は無視して、自分が真っ先に資産を作り先に特等席(経済的自由)を確保してしまうのが、個人としての圧倒的な正解であることは言うまでもない。


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